【戸山高校・卒業30周年ホームカミングの記録③

「再会と出会い」、そして当日は答え合わせ】

集客の連絡を続けながら、幹事の中で大切にしていたことがありました。

幹事長がよく話していたキーワードは「再会と出会い」。昔からの友人と久しぶりに会う。それだけではなく、高校時代にはあまり接点のなかった同級生とも、これから新しく関係をつくっていく。ホームカミングを、これからの人生につながる機会にしたいという考えでした。

僕の中では、「当日は答え合わせ」でした。

誰に連絡がつくのか。電話を受けた人が、そこから誰かに声をかけてくれるのか。30年ぶりの集まりに、どれくらいの人が関心を持ってくれるのか。連絡を重ねるうちに少しずつ見えてくるものを、当日になって確かめる。だから僕にとっては、会場に集まる日だけがホームカミングではありませんでした。準備の過程も含めて、もう始まっていたんです。

幹事の役割も、それぞれ違っていました。僕は集客を中心に担当し、当日の進行や会場準備、先生方への対応、進行のシナリオづくりなどは、ほかの幹事が進めてくれました。僕は当日の細かい段取りを全部知っていたわけではありません。それぞれが自分の持ち場で動いて、必要なところで力を合わせていく形でした。

それは、アメリカンフットボールのチームにも似ています。全員が同じことをするのではなく、それぞれの役割を果たして、ひとつのプレーを成立させる。集客、会場、先生方への連絡、当日の進行。どれか一つだけで行事ができるわけではなく、別々の仕事が合わさって、ようやく全体が動きます。

もちろん、連絡した全員が参加できるわけではありません。仕事や家庭の都合もあるし、久しぶりに会うことに迷いがある人もいる。だから、参加人数だけで成功かどうかを決めるつもりはありませんでした。まず知らせる。来るかどうかは、それぞれが決める。その先で、参加する人にも、参加できない人にも、何かしらのつながりが残ればいい。

電話をかける人がいて、その先に連絡を受け取る人がいる。準備を進める人がいて、当日の場をつくる人がいる。そうして少しずつ形になっていくのを見ながら、僕は「当日はどんな答え合わせになるんだろう」と思っていました。

この先、僕自身も城北会の人たちと直接会う機会がやってきます。オンラインで話していた人たちと、実際に顔を合わせる。ホームカミング当日より前から、再会と出会いはもう始まっていました。