【島に関わりたい人と、どうつながるか】

先日、町長に質問する機会がありました。

昨年の台風のとき、「あったらよかったもの」や、これからの備えとして必要なものは何か。そう尋ねて返ってきた答えの一つが、専門職でした。

単に人手が足りないという話ではありません。災害でも、医療でも、福祉でも、専門的な判断や経験が必要になる場面がある。けれど、島でその人を見つけ、来てもらい、働き続けてもらうのは簡単ではありません。

「給料を上げれば来る」という話でもないと思います。公務員の給与には人事院勧告などを踏まえた制度上の枠もあり、町長や町議が思いつきですぐ変えられるものではありません。そもそも、町だけで決められる範囲にも限りがあります。

考える必要があるのは、働き方の枠をどう広げられるかです。

島の人が複数の役割を担う。島外の専門職が二拠点で関わる。一定期間滞在して仕事をする。オンラインで相談に乗りながら、必要なときは島に来てもらう。

こうした働き方を広げるには、町の条例でできるのか、東京都との調整が必要なのか、国の制度まで見直す話なのか。これからの5年、10年で、具体的に考えていく必要があると思います。

一人ひとりの仕事や役割をきれいに分けられるほど、島には人が多くありません。だからこそ、一人が複数の役割を持ち、島の内外の人がつながって支える形が必要になってくるのではないでしょうか。

AIやデジタルで情報を届けたり、遠くの人と連絡を取ったりすることは、これからますます大事になります。でも、画面越しのつながりだけで人が島に来て、仕事を続けてくれるわけではない。

島の人と直接会う。話をする。一緒に動く。島の面白さや人の魅力を知ってもらう。そうしたリアルなつながりが、むしろデジタルの時代に大切になる気がしています。

究極にデジタルを使いながら、究極にアナログに人と会う。そんな逆方向の動きが、これからの島には必要なのかもしれません。

島に関わりたい人と、どうつながるか。

二拠点で働く、短期間だけ専門性を生かす、外から継続的に相談に乗る。実際にできそうな方法や、すでに取り組んでいる地域の例をご存じの方がいたら、ぜひ教えてください。